モクズガニ

海域で繁殖を行ない、淡水で生活する「モクズガニ」は、複数の塩分濃度で生活する生物で、学術的に見ても非常に珍しい生き物と言えるでしょう。

これはモクズガニの持つ体液浸透圧調節能力に秘密があり、ほかの生物に比べてこの能力が優れているからこそ、淡水でも海水でも生き続けることが出来るのです。

モクズガニの全身は緑がかった灰色、甲長も甲幅も5cm程度ですが、淡水でとれるカニとしては大きな部類に入ります。

その名の通り藻が付着したかのように、ハサミ脚に毛が密集しているのが特徴的です。

日本では全国各地に生息しており、世界的にはロシアや朝鮮半島、台湾や香港の周辺でも確認されています。

繁殖には川の上流から海水域まで下ってくる必要があるため、国内ではこの時期を狙った、河口付近での漁が一般的です。

食用としては甲羅の中のカニミソ、もしくは脚の付け根の筋肉が食べられていますが、何よりもメスの卵巣が美味とされています。

若干モクズガニ独特な香りや酸味があるものの、蒸して食べると濃厚な味わいを楽しむことが出来るでしょう。

ただしモクズガニには寄生虫が確認されており、しっかりと火を通さないと人間にも感染してしまう恐れがあります。

肺吸虫と呼ばれる寄生虫で、肺気腫や気胸を引き起こすこともありますので、十分に注意して調理を行ないましょう。

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